事業の価値評価のひとつに米国スターン・スチュワート社が開発したEVA(Economic Value Added:経済的付加価値)もROICとWACCが基本となります。
柔軟な資本構成により、高いROEを維持しつつ、社内ハードルのROICは下げられます。ROICは社内の業績管理指標であり、外部公表はROEだけにとどめるべきです。
投下資本効率改善によるROE向上のシミュレーションの第3回です。利益は毎年5%ずつ増加し、同時に株主資本は毎年5%ずつ低減するというシナリオで考えてみます。
前回に続き、投下資本効率改善によるROE向上のシミュレーションを行います。
ある程度の有利子負債を抱える普通の会社が、どのようにしてROEを向上させることができるかについてシミュ―レーションを行います。
今回はこれまで出てきた「ROIC」「ROE」「WACC」の関係性をお話したいと思います。
目標とすべきROICは一定とすべきではなく、予想利益の変化に応じて負債活用とともに柔軟に変化させることが重要なポイントです。
各事業がROICを高めるためには、「利益の拡大」と「投下資本の膨張抑制あるいは圧縮」が重要となります。
投下資本利益率ROICは、部門に投下された資金に対していくらの利益を上げたのかという資本効率性資本でROEと考え方は同一です。今回はROICの導入とその意味するものについて考えてみたいと思います。
各部門が事業を行う上で必要な資本は本社が供給していますが、その源泉は株主から調達した株主資本と銀行などから調達した有利子負債の合計です。各部門の資本効率性向上が全社ROE改善につながります。